二重整形に限らず、美容整形術には必ず「ダウンタイム」と呼ばれる期間があります。ダウンタイムとは、体が施術を受けた事によるダメージから回復するまでの期間です。術式によって異なりますが、どんなに安価な施術であっても、組織に損傷がある限り避けては通れません。この記事ではダウンタイム中の症状と正しい過ごし方を、具体的な術後の経過にそって説明していきます。
目次
二重整形・埋没法の術後の経過
一大決心でチャレンジした二重整形術。術後は仕上がりを想像出来ず、鏡を見ては「本当に大丈夫なのかな?」と不安になる方も少なくありません。初めての施術を受ける場合には特にですよね。実際に二重整形術の埋没法では、術後にどんな経過を辿り、どんな症状が現れるのでしょう?又、受診が必要になるのはどんな時なのでしょうか?確認していきます。
二重整形・埋没法の施術当日
緊張して挑んだ施術の直後、担当医の「終わりましたよ」の声と共に、あなたは鏡を渡されます。恐る恐る開けた目に入るのは「あれ?」と、拍子抜けする程に腫れていないまぶたです。施術が終わった直後が腫れのピークではありません。
腫れは術直後から徐々に強くなっていき、当日の夜中には誰が見ても腫れが解る状態になります。又、麻酔が切れても痛みを感じる事は少なく、まぶたが重たく感じるなど痛みより違和感の方が強いようです。
○注こんな症状がある場合はクリニックへ連絡しましょう。
- 耐えられない痛みがある。
- 瞬きする度に痛みを感じる。
- 明らかに視力が低下した。
- 出血している
二重整形・埋没法の術後2~3日
一番強く腫れや内出血、むくみなどの症状が現れます。ゴロゴロする違和感や、まぶたを引っ張られているような感覚、患部が青紫色に内出血するなど、ダウンタイム中に起こる症状がピークになります。施術方法や、留めている糸の数によっても症状の現れ方は異なりますが、一般的に多点留めの方が皮膚組織への損傷が大きい分、腫れも強い傾向があります。
また、3日目を目処にメイク可能になる場合も多く、腫れをカモフラージュ出来る程度に落ち着いている人もいます。(※メイク可能な詳細時期は術式・クリニックによって異なります。)
○注こんな症状がある場合はクリニックへ連絡しましょう。
- 二重のライン上にニキビの様な出来物がある。
- 排膿している(膿が出ている)
- 目が開かなくなる程の目ヤニが出る。
- 腫れが強くなっている。
二重整形・埋没法の術後1週間
個人差はありますが、術後1週間前後で腫れが引き、違和感も無くなります。二重幅の広いデザイン(目安:閉眼時に8~10㎜程度)にした場合は、まだ腫れが気になる事もありますが、ほとんどの人がアイメイク可能となり、日常生活を取り戻していくのです。
○注こんな症状がある場合はクリニックへ連絡しましょう。
- 激しいかゆみがある。
- 再び腫れが出てきた。
- 継続した痛みがある。
二重整形・埋没法の術後2〜3週間
二重幅を広いデザインにした場合でも、この時期には腫れが引いています。術後2~3週間後のまぶたは、90%以上が完成した状態です。違和感も無くなり、2週間程度経つ頃には内出血の症状があった場合でも改善されています。
○注こんな症状がある場合はクリニックへ連絡しましょう。
- メイクで隠せない程の腫れがある。
- 作った二重ラインが消え始めている(薄くなった)
二重整形・埋没法の術後1ヶ月
施術でデザインした二重まぶたが完成し、最終的な二重幅になります。極稀に3ヶ月程度の間、僅かな腫れが残っている人もいますが、ほとんどの症状がなくなります。まつ毛のエクステンションや、つけまつ毛を楽しむ事も出来、日常生活の中に「二重まぶたの自分」が浸透していく頃です。
※エクステンションについては、取り扱いサロンによって施術可能となる時期が異なります。来店時に必ず施術内容と施術日を伝えましょう。つけまつ毛の使用については担当医に確認する事が安心です。
クリニックによってはこの時期にまぶたの状態を確認する場合があります。マニュアル通りではなく、直接担当医に相談してからマツエク・まつ毛パーマの再開時期を判断する事もオススメです。
○注こんな症状がある場合はクリニックへ連絡しましょう。
- 二重ラインが窪んでいる。
- 強い腫れが残っている。
- 粉瘤(良性の出来物)が出来た。
- 糸の様な物が出て来た。
- 眼瞼下垂になった様に感じる。
- まぶたを閉じた時、糸の結び目部分が盛り上がっている。
二重整形のダウンタイムを短くするためにできる5つの事
「ダウンタイムを短くしたい」二重整形術を決めた時、多くの人がそう考えます。前述しましたが、ダウンタイムとは決して特殊な状況ではありません。
傷ついてしまった皮膚組織や血管が回復するために必要な時間です。では、避けて通れないダウンタイムを出来るだけ短くするには、どうしたらよいのでしょうか?ここでは自分で出来る具体的な対策を紹介していきます。
1.適度な安静を保つ
術直後~3日目位までは、自宅安静を保ちましょう。埋没法の術後では痛みを感じない事も多く、活動的に動きたくなってしまう方もいます。しかし、この時期は安静を保ち体を休める事が傷の治りを早くします。だからといって、ベッドでずっと寝ていなければならないという訳ではありません。短時間の散歩や軽度の家事労働は、気分転換にもなるためオススメです。汗をかく様な運動や、筋力トレーニングなど、全身の血行がよくなる動きは避け、穏やかに過ごしましょう。
2.目を使い過ぎない
現在の生活にはパソコンやスマートフォンがかかせません。しかし、眼精疲労が生じる作業は極力控える事をオススメしています。もちろん、これらの電子機器に限った事ではありません。術後の目を酷使してしまうと、腫れや内出血を長引かせ、結果的にダウンタイムが長くなってしまう場合があります。可能な限り目の休養と傷の回復を一番に心がけましょう。
3.まぶたを冷やす
術後3日目位までは患部を冷やしましょう。冷やす事で血管が収縮し、腫れや内出血を抑制する事が出来ます。特に朝、寝起きのタイミングは腫れやむくみが出やすいため、起床時にはクーリングを心がけます。ただし、冷却シートや冷湿布を直接まぶたに貼る事は絶対にしないで下さい。皮膚に負担がかかるだけでなく、感染症を招いてしまう場合があります。小さな保冷剤を清潔なタオルで包み、優しく患部に当てる事がオススメです。経過にもよりますが、“クーリングは術後3日目まで”である事を忘れてはいけません。それ以降は血流が悪くなり、傷の治りが遅くなってしまい逆効果です。クーリングを終了する時期の判断が難しい場合は、担当医に相談してみましょう。
4.血行をよくしすぎない
運動・喫煙・飲酒・長時間の入浴・サウナなどの、全身の血流が良くなる行為は、まぶたの腫れを助長してしまいます。術後3~7日間は避けましょう。腫れやむくみは、体が温まり、炎症反応が促進される事によって強くなります。激しい運動を避け、喫煙や飲酒を控えた生活を行ない、入浴はシャワーか短時間にする事がベストです。
5.下向きを避ける
術後1週間程度は下向きになる時間を極力減らしましょう。頭部側が低くならない様に、就寝時も枕を高くするなどの工夫が必要です。頭の位置が低いと、まぶたに血流が滞り、腫れが長引いてしまいます。うつ伏せに寝る事や、スマートフォンの操作・読書など日常生活には、無意識に行なっている「下向き」の動作がたくさんあります。意識して過ごす事が大切です。
ダウンタイム中にバレないために!二重整形をカモフラージュする方法
1番バレやすい時期と言われているダウンタイム中ですが、バレないためのカモフラージュ方法があります。事前にどんな方法があるのかチェックし、バレるリスクを計画的に回避していきましょう。
伊達眼鏡やサングラスをかける
施術を受ける事を決めたら、直ぐにメガネを使い始めましょう。以前からメガネを使用している人はレンズに薄い色がついた物や、セルフレーム(プラスチックなどで作られた太いフレームがレンズ全体を囲んでいるタイプ)に変えてみるのも効果的です。
術後、突然メガネを使い始める事や、使用していたメガネのデザインを変えると人目を引いてしまう場合があります。術前から使い始め、術後に注目を集め難くする事がポイントです。又、施術当日には大きめのサングラスがあると良いでしょう。施術後、クリニックからの帰路では、まだピークの腫れに至っていない事がほとんどです。
しかし患部が赤くなっていたり「いつもと違う状態」である事に変わりはありません。施術当日は目元が隠れる大きさのサングラスを用意しておきましょう。
前髪をおろす
前髪を利用して患部を隠す事が可能です。この場合もメガネと同様に、術後突然に始めるのではなく、術前から始めておきましょう。ベストなのはメガネの使い始めと同時に行なう事です。ヘアスタイルが変わりメガネを使い始める事で、イメージチェンジになり、多少あなたの目が腫れた状態でも気付かれ難くなります。
ただし、術直後は髪の毛が患部に触れると、感染症を招いてしまう場合があり危険です。前髪でのカモフラージュは腫れのピークが終わり、アイメイクの許可が出る頃を目安にしましょう。
二重整形術のダウンタイムとその過ごし方|まとめ
ダウンタイムは担当医の技術と、施術を受けた本人のケア次第で、最短にする事が出来ます。実際に仕事や学業など忙しい日々の中で、施術を受けている人はたくさんいます。日常生活への影響を減らすためにも、担当医の技術はもちろんですが、あなた自身が正しい知識でアフターケアを行える事が欠かせません。
カウンセリングではメリットだけでなく、ダウンタイムの期間や症状などデメリットについても具体的な説明を受けておきましょう。同じ二重整形術でもクリニックによって術式が異なり、回復に必要な時間も様々です。料金だけでは無く、自分が現実的に用意出来る時間や環境などを総合的に考えてみて下さい。最短のダウンタイムで最良の結果を得ていきましょう。